発表概要
本発表では中国語を母語とする日本語学習者の付帯状況を表すテ形の使用実態について、学習者作文コーパスを用いて観察した結果を報告する。日本語のテ形には付帯状況、継起、因果、並列の4つの用法があるが、このうちの付帯状況について、中国語話者の使用実態を分析した。まず、日本語と中国語の対照研究を行い、日本語の付帯状況のテ形と中国語の付帯状況の「着」に使用上のずれがあることを確認した上で、学習者の誤用を観察した。観察には台湾の東呉大学が作成したコーパス「LARP at SCU第2版」を用い、37名の学習者が33のテーマについて書いた作文を使用した。観察は一文ずつ確認する方法により行った。その結果、テ形使用の中に、本来「ながら」を使用すべきであるのに付帯状況のテ形を使用しているテ形の過剰使用が観察され、テ形と「着」のずれによる誤用も確認された。
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Last-modified: 2017-12-27 (Wed) 12:16:24 (JST) (2544d) by ozeki