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小学校外国語活動における教師のファシリテーション型の母語使用:児童の不安との関係
Teachers’ Use of the First Language for Facilitation: Its Relationship to Students’ Anxiety towards Foreign Language Learning in Japanese Elementary Schools
- 畠山 直子(岐阜経済大学非常勤講師)
発表概要
本研究は小学校外国語活動における教師の母語使用と児童の外国語不安との関係を明らかにする。児童の学習意欲、不安、教師の母語使用の三つの変数を用いて以下二点を目的とする。
第一に、児童の適度な不安が学習意欲を高めると仮定し、それはどのような状態かを明らかにする。第二に、第一の不安を保つためには、母語使用を適切に使用することが必要であると仮定し、その具体像を示す。
結果、以下三点が明らかとなった。第一に、児童の不安には否定的評価不安と外国語学習不安の二因子が存在し、高い学習意欲を持つ児童は、外国語学習不安が高不安であり、否定的評価不安は中程度である。第二に、教師は児童の不安を適度な水準に保つように母語を使用していた。第三に、このような教師の母語使用には、Direction型とFacilitation型の二類型が存在していた。児童の不安を適切な水準に保ち、目標言語への学習意欲につなげるためには、Facilitation型の母語使用が有用であることが示唆される。
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Last-modified: 2015-10-25 (Sun) 23:00:33 (JST) (3395d) by ozeki