発表概要
シャドーイングには、リスニング能力の向上や、新規学習項目が定着する効果があるとされている。例えば、Miyake (2009) では、フレーズシャドーイングの反復により、英語のフレーズが定着する可能性が示唆された。本研究では、シャドーイングの反復により、英語の文章が定着するか検討した。また、素材難易度(易 vs. 難)とシャドーイング方略の影響も検討した。シャドーイングは、各難易度の文章で30回ずつ行い、10回ごとに再生テストを実施した。その後、質問紙に回答してもらい、1週間後に遅延事後テストを実施した。結果、反復回数が増えるにつれ再生テストの点数が上昇し、遅延事後テストにおいても定着が残ることが明らかになった。また、再生テストとシャドーイングの再生率 (r = .45)、そして、再生テストと意味ストラテジーの間 (r = .56) に、有意な相関がみられた。一方、教材難易度の違いによる、再生テストの成績の違いは見られなかった。
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Last-modified: 2019-11-13 (Wed) 17:43:39 (JST) (1985d) by kawaguchi