研究発表
本研究では、シャドーイングのライティング力向上への効果を検証した。半年間、公立高校1年生の英語の授業で、シャドーイングを多く取り入れたクラス(Extensive Shadowing Group: ES)、少しシャドーイングを取り入れたクラス、シャドーイングを取り入れないクラスを比較。学習後にサマリーライティングを3回実施し、英語の表現が内在化されているか、英文を書く力が伸びたかを調べた。1T-unitあたりの平均語数を比較した結果、第2回、第3回には三群間に有意差が認められ、ESのみに点数の伸びが認められた。平均T-unit数の比較でも、実験群に有意な伸びが認められた。さらに、語彙、構文、構成の分析でも、三群間に有意差が認められ、実験群、特にESには大幅な伸びが認められた。これらの結果より、本研究は、シャドーイングが英語表現の内在化を助け、高校生のライティング力向上に有効であることを実証した。