研究発表
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概要
本研究の目的は、日本人大学生英語学習者を対象として、L2 Motivational Self Systemの適合妥当性を検証することにある。L2 Motivational Self Systemとは、Dörnyei (2005)が心理学の知見とL2動機づけ研究を融合して提唱したモデルであり、これまでの先行研究を包括的に統合できる可能性があるため、近年、注目を集めつつある。この流れの中で、たとえば Ueki, et al. (2011)は、日本人大学生を対象として、共分散構造分析(SEM)を使いDörnyeiのモデルの妥当性検証を行っている。しかしながら、この研究の調査対象者は英語専攻の学生のみであったため、異なる社会文化的文脈の中に位置していると考えられる英語非専攻の学生も対象にして、モデルの適合妥当性を再検討する必要がある。そこで、本研究では、英語非専攻の大学生英語学習者(151名) を対象にして、Dörnyeiのモデルの妥当性を SEMを利用して検証するとともに、先行研究の結果と比較することで、(影響の解明されていない)社会文化的文脈がモデルにどのような影響を与えるのかを明らかにし、英語非専攻の学生へのL2動機づけ指導において留意すべき点を探っていく。
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最終更新: 2011-05-08 (日) 21:50:32 (JST) (4743d) by ozeki