ポスターセッション
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概要
" 文章の結束性を表す指標の一つに命題分析に基づいた「アーギュメント重複(Argument Overlap:AO)」の利用がある。「アーギュメント」とは内容語に近い概念で、その重なりの度合いが結束性を表すとされている。L2ライティングの分野でこのAOを利用した研究が少ないため、本研究では異なった習熟度の学生の英作文を対象にWebテキスト分析サイトのCoh-Metrixを利用してAO値を算出し、習熟度とAO値との関係を明らかにしたい。
習熟度が異なる(高い・低い)日本人大学生集団それぞれに二つのライティング活動(ジャーナルライティング:JW、自由英作文)で英作文を書いてもらい、Coh-MetrixでAO値を算出した。このAO値を他の指標「語数」、「異なり語割合」とあわせて比較した結果、「語数」「異なり語割合」はどちらの集団でもJWが有意に高かったが、AO値のみ習熟度が低い集団で有意差がなかった。他の二つの指標と違い、結束性は質的な指標であるためその性質が反映された結果であると考えられる。
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最終更新: 2011-05-08 (日) 21:53:46 (JST) (4760d) by ozeki