研究発表
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概要
PC画面でのチャンク提示法を使った先行研究では,クリック時に現れたり消えたりするシステムにより,eWPM(読解効率)の向上に効果があることが報告されている(湯船,他,2007,2009)が,本研究では,学習者自身が最適な提示速度を選べる機能を追加し,PC画面上でチャンクが自動で順次現れ消える提示法で実験を行った。大学1年生105人,初級レベルの英語学習者を対象に,PCグループの実験群と紙ベースの統制群に分けて同一のオリジナルテキストを使用し,統制群では実験群と同じフレーズ切りにスラッシュを入れた紙テキストを使用して,授業で4ヵ月間実験をした。両群のどちらがより効果的か,読解速度および読解効率に影響があるのか,また学習者にとって最適なチャンクの現れる速度について調査をした。実験結果では,PC画面上で適切なチャンク提示速度を選べる機能を導入した実験群において,学習者の読解速度と読解効率が向上した。また,アンケート調査から,PC画面上におけるチャンク提示法の効果については,集中力との関連性がうかがえる。
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最終更新: 2011-05-08 (日) 21:48:51 (JST) (4757d) by ozeki