要旨
50年以上に前に開発が始まった機械翻訳システムは、人間が作った翻訳規則を用いる手法、大規模コーパスから取り出した統計データを用いる手法と進んで、2016年末にはMicrosoftやGoogleがニューラル機械翻訳という新しい人工知能型の自動翻訳システムでのサービスを開始した。これらのシステムは、流暢さは完ぺきに近く、正確さも非常に高くなっていて、人間と同じ程度の翻訳が可能となっている。この講演では、ゲームに勝つことに比べて、言葉を理解することがコンピュータにとって難しい理由に触れて、人工知能型翻訳システムの現状をその長所と弱点を示しつつ解説する。また、コミュニケーションツールとしての機械翻訳の可能性に触れ、人間と機械翻訳が協調した多言語コミュニケーションのあり方を論ずる。
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Last-modified: 2018-11-14 (Wed) 12:46:31 (JST) (2222d) by kawaguchi