発表概要
Koizumi & Sugiura (2015)では、日本人大学生32名を、音声のみを提示する群(A群)と音声+口唇映像を提示する群(AV群)に分けてシャドーイング訓練を実施し、母語話者が文単位で発音の評価を行った。結果、口唇映像提示の発音向上効果は確認されなかったが、原因の一つとして、手本とすべき口唇動作に学習者が十分気付かず全体として評価に貢献しなかった可能性があげられる。本研究では、前述研究の口唇映像で、学習者が気付きやすいと思われる比較的顕著な口唇動作箇所(weekendの/i:/)に焦点を絞り、訓練前後のフォルマント値(F1, F2)を測定した。結果は、F1の増減に関して両群に差はみられなかったが、F2に関してはA群よりもAV群のほうで増加した人数が多かった。発表では、Koizumi & Sugiura (2015)および本結果をもとにシャドーイングにおける口唇映像活用の可能性および今後の研究課題について議論する。
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最終更新: 2015-05-08 (金) 12:12:23 (JST) (3274d) by ozeki