要旨
目標言語を問わず、外国語を教える教育現場では、学習者の誤用に対してどのような訂正フィードバックを行うかは教師の頭を悩ませる問題であり、また、第二言語習得研究の分野でも、近年、口頭訂正フィードバックに関する研究が盛んに行なわれている。口頭訂正フィードバック研究は、理論的貢献度も高く、教育現場での実践にも直接結びつくトピックである。そもそも誤りの訂正には効果があるのだろうか。あるのであれば、どのような誤りを、どう訂正したらいいのだろうか。 本講演では、第二言語習得の観点から、口頭訂正フィードバックの役割・効果について考える。まず、学習者の言語発達には何が必要なのかということに関する理論や仮説と口頭訂正フィードバックとの関係を整理しながら、様々な形の口頭訂正フィードバックのタイプと特徴および理論的背景を考え、また論点を整理する。続いて、口頭訂正フィードバックの効果に関する最新の研究成果について紹介し、さらに、どのように教育現場へ応用できるかを考える。口頭訂正フィードバックに関する理論と実践の橋渡しができるような話にしたいと考えている。
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Last-modified: 2021-12-10 (Fri) 12:44:42 (JST) (1091d) by kawaguchi