フォーカスオンフォームとフォーカスオンフォームズの効果の比較
新谷 奈津子(オークランド大学大学院生)
ロング(1991)が提唱したフォーカスオンフォーム(FonF)に関しては、数多くの議論がなされているが、従来のフォーカスオンフォームズ(FonFS)との比較を行った研究は少なく、その結果も一貫していない(Beretta & Davis, 1985; Norris & Ortega, 2000; Sheen, 2005)。その理由にFonFの定義について合意が得られていないこと、FonFの概念自体が概括的であり、実践には様々な教授手法が考えられることがあげられる。
この研究では、上記の問題点を踏まえ、FonFを具体的に教授法に落とし込んだタスクベースト言語教授法(TBLT)と、FonFSの代表的なシラバスである提示(presentation)・練習(practice)・産出(production)(PPP)タイプの教授法の比較を試みた。英語学校で外国語として英語を学ぶ小学1年から3年生を対象に、TBLTとPPPそれぞれの教授法による語彙習得を目的とした授業を行った。テストは、それぞれの教授法(TBLTとPPP)に有利と考えられる手法で、受容語彙・発表語彙に分けて作成し実施した。併せて、複数形の付随的な習得もテストにより測定した。発表では特に、実験の手法とテスト結果、実験手法の問題点について報告したい。
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Last-modified: 2015-03-15 (Sun) 01:58:34 (JST) (3494d) by ゲスト