発表概要
本研究は、外国語学習者のペアワークを研究する際に、インタラクション・データの分析単位をどのように設定すべきかを、先行研究をもとに考察する文献研究である。学習者の言語産出を研究対象とするうえで、分析単位は大きな問題の1つである。先行研究では分析単位が様々であり、また類似の分析単位を使っていても定義が曖昧なものもあり、結果の比較や統合は容易ではない (Ellis, 2003)。分析単位を設定するには、研究者は研究目的との整合性を考慮することに加え、第2言語習得の定義づけを明確にする必要に迫られる。さらに、単なる言語産出ではなくペアワークの研究では、コミュニケーション方略や「意味の交渉 (negotiation of meaning)」など考慮にすべき要素は増え、分析単位を設定するまでの道筋はさらに複雑になる。本研究は、この複雑な道筋を整理し、ペアワーク研究におけるデータの分析単位設定の指針について議論することを目指している。
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最終更新: 2015-10-24 (土) 23:24:01 (JST) (3068d) by ozeki