発表概要
母語話者にとって、英語の語強勢は聴解、特に語認知の際の重要な情報となっている。これは母語話者が英語の語強勢に関する広範な知識を、心的に保持しているためと考えられている。一方、学習者の語強勢に関する心的知識は、まだ十分に解明されておらず、学習者の語認知における語強勢の役割についても不明な点が多い。Ishikawa(2007)は、統語や文のリズムが、日本人英語学習者の疑似語への強勢付与に与える影響を調査し、それらが母語話者同様、学習者による強勢付与にも影響することを明らかにした。この結果は学習者もまた、語強勢に関する何らかの知識を心的に保持している可能性を示すものと考えられる。しかしIshikawa(2007)では、実験結果と実験参加者の聴解力との関係が示されていないため、そのような心的知識が学習者の聴解力と関わりがあるのか否か不明である。本発表ではIshikawa(2007)の追認実験を行い、その結果と実験参加者の聴解力との関係を検証することによって、学習者の語認知における語強勢の役割について検討する。
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Last-modified: 2015-11-02 (Mon) 14:06:05 (JST) (3457d) by ゲスト