発表概要
英語を語源とするカタカナ語が、日本人英語学習者および英語を母語とする日本語学習者のL2語彙習得にどのような影響を与えているかを調査した。カタカナ語とその同語源語である英単語の関係を、品詞のsuperset/subsetという観点から、J>E(日:名詞&動詞、英:動詞のみ。「シュート(する)」と”shoot”など)、J=E(日英とも名詞&動詞の用法あり。「テスト(する)」と”test”など)、J<E(日:名詞のみ、英:名詞&動詞。「リスク」と”risk”など)という3つのグループに分け、文法性判断テストを行った。英語学習者、日本語学習者とも、初・中級者においてはL1の影響による過剰般化・過少般化が見られたが、熟達度が上がるにつれL1の影響を克服する傾向にあった。カタカナ語は日英どちらの学習者のL2習得にも影響を与えており、L2指導における肯定証拠や否定証拠の必要性を示唆する結果となった。
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最終更新: 2014-11-06 (木) 16:51:51 (JST) (3458d) by kawaguchi