発表概要
発表者らはこれまで、外国語学習におけるタスク・ベースの活動による言語発達の一側面として、流暢さ(単位時間あたりの発話量)の推移を観察してきた。しかし、発話語数が多いことは必ずしもタスクが達成されたことと等しいとは限らず、両者の関連性を明らかにする必要がある。本研究では、「絵描写タスク」を用いて「絵に含まれている重要な情報を目標言語で伝えることができている」ことをタスクの達成とみなしてスピーキング評価を試みた。英語初級レベルの大学生58名に2種類の絵描写タスクを実施した。絵描写に必要な情報項目リストと3段階評価のルーブリックを作成し、それらに基づき英語教員ら4名がタスクの達成度を評価した。結果として、タスクの達成度は流暢さと強い相関があったが、発話語数が少なくてもタスクは達成されている例やその逆の例もあった。発表では、評価の基準や手順、結果に基づいた教育的示唆、及び今後の課題について報告する。
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Last-modified: 2017-12-27 (Wed) 12:16:45 (JST) (2483d) by ozeki