発表概要
我が国において,科学的手法(scientific method)による外国語教育研究は,長く見積もっても半世紀程度の歴史ももたない比較的若い研究分野であり,特にデータ分析に関わる統計手法の選択,データ収集方法のデザイン,結果の報告,そしてその解釈について,関連分野と比しても決して高い水準にあるとはいえない。特に近年は,さまざまな社会的な要因によって,外国語教育研究の質,とりわけ,再現可能性(reproducibility)に関する研究者の意識が高くなりつつある。そこで,本発表では,外国語教育研究における再現可能性の問題を指摘した上で,近年注目を浴びている再現可能な研究(reproducible research, RR)および,それを可能にする文芸的プログラミング(literate programming)について紹介し,今後の研究方法論に関する展望を述べる。
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最終更新: 2016-02-20 (土) 01:39:19 (JST) (2989d) by kawaguchi