英語教育のICTの効果的な活用―小学校英語教育から、中高の英語教育への連携―
- コーディネータ:伊藤 佳貴(大同大学大同高等学校)
- パネリスト:
- 伊藤 佳貴(大同大学大同高等学校)
- 池田 勝久(浜松市立北小学校)
- 古橋 孝文(浜松市立東小学校)
- 安藤 翔太(岡崎市立甲山中学校)
伊藤 佳貴
- 「ICTを授業に有効に活用するために」
- 高等学校の英語教育では、中学校における学習の基礎を土台に、四技能「聞く」「読む」「話す」「書く」の言語活動を統合的に行うことが求められている。しかしながら、実際の授業を見ると、大学入試に大きく関わる「読むこと」「聞くこと」の指導に重点が置かれてしまい、「書くこと」「話すこと」の活動については、量的に不足している現状がある。 発表者は、この課題を克服する一手段として、インターネットを活用した授業実践をしている。具体的には、ライティングの指導ではフォーラムや電子メールを活用した学習活動を、スピーキングの指導ではスカイプやユーチューブを活用した学習活動を、それぞれ行っている。発表では、これらの活動事例を紹介しながら、インターネットを活用する利点や、活動を通して得られた成果、またインターネット活用における課題などについて報告する。
池田 勝久
- 「授業デザインソフトとタブレットを使用したインタラクティブな外国語活動」
- 本格的に始動した外国語活動ではあるが、現場では未だ多くの課題が存在している。特に教師が抱える授業づくりの負担や不安は大きく、授業計画や指導案づくり、教材研究、英語力の不安等から、国から配付されているHi, friends! 頼みの授業になっている現状がある。小学校での外国語活動では、子どもたちが実感をもって外国語と触れ合うことが大切なため、地域や子どもの実態に合わせて教師がひと工夫した教材を使うことによって学びの質も大きく高まる。教材づくりのアイデアやノウハウを磨き、それを生かした授業づくりに取り組んでいる教師もいるが、時間的な制約で思いを形にできない現状がある。そこで、授業計画や指導を支援してくれるツールとして外国語活動授業デザインソフト「ジャストマイスター」の活用とメーリングリストを使った共同教材開発とデータの共有化についての実践を紹介したい。また、協働学習支援ツール「XSync」を活用することで、協働で話し合う時間を大切にした児童主体の外国語活動の授業づくりについても紹介する。
古橋 孝文
- 「外国の言語や文化について関心を高めるためのICTの活用とその効果―小5外国語活動「いろいろな衣装を知ろう」の実践から―」
- 「日本と外国との生活、習慣、行事などの違いを知り、多様なものの見方や考え方に気付くこと」の指導の充実を図るためには、日本の文化を含めたさまざまな国や地域の生活、習慣、行事などを積極的に取り上げていくことが大切である。しかし、児童は、見たこともない世界の文化を「英語ノート」のイラストや写真、学級担任の不慣れな英語による話などから文化について知ることになり、十分な理解につながらないのではないか。
そこで、児童の実態に応じた映像や音声といった教材を担任が十分吟味して選び、その映像や音声を活動のタイミングに合わせて大きく映して提示したり、提示した映像を指しながら発問、指示や説明をしたりすることが重要ではないかと考えた。
本研究では、外国語活動にICTを活用した取り組みをしていくことが、外国の文化について関心を高めることにつながるのではないかと考え検証をした。
安藤 翔太
- 「ICT機器を効果的に活用した授業実践とその課題」
- 6年後に東京オリンピックを控え、中学校の英語教育でもAll Englishによる授業が望ましいとされつつある近年。 学習指導要領には、『外国語を通じて,言語や文化に対する理解を深め,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り,聞くこと,話すこと,読むこと,書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う。』とあるが、実際の現場では教科書を進めることや受験に向けての英語を教えることに重きが置かれている状況である。【積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成】というところの本質には至っていないように感じる。 近年のICT機器の発達には目を見張るものがあり、教育にも大きな効果を上げられるであろうものがたくさん存在する。 中でも、子どもたちの目を引く教材や、世界中のどこでもだれでも簡単につながることのできるインターネット、そしてそれらの人と会話することのできるアプリケーションには、大きな可能性を感じる。 今回、教科書本文の内容を学習する際のデジタル教科書や文型練習の際のパワーポイントの使用例、実際に海外にいる人とskypeを使ってスピーキングを行う活動の実践例などを紹介する。 これらの活動事例を紹介しながら、それぞれの利点や活動を通して見られた成果、またこれからの課題について報告する。
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Last-modified: 2014-11-17 (Mon) 22:09:01 (JST) (3680d) by kawaguchi