Table of contents
コンピュータ支援語学学習態度に性差は影響するか:多母集団の同時分析を用いて
発表概要
コンピュータ支援語学学習(CALL)に関する先行研究や経験的事実に基づく言説において,CALLに対する態度に男女差が存在するという主張が散見される。本研究では,性差が学習者のCALL態度に及ぼす影響を明らかにするため,構造方程式モデリングを用いた多母集団の同時分析を援用し,性別を要因とする分析を行った。CALL態度の測定には,信頼性・妥当性を備えた,コンピュータ支援語学学習態度尺度(川口・草薙, 2014)を用いた。多母集団の同時分析の結果,男女において同様の因子構造が再現され,男女間で因子平均の比較が可能であるという結果を得た。また,因子平均・分散・因子間相関の値を男女で比較した結果,CALL態度の下位概念ごとに男女間に差がみられ,またその差も下位概念ごとに異なる傾向を示した。これらの結果は,CALL態度の有り様に性差が影響を及ぼす可能性を示唆するものであった。
Counter: 2069,
today: 1,
yesterday: 0
Last-modified: 2016-02-06 (Sat) 05:43:29 (JST) (3292d) by kawaguchi