中国人日本語学習者の自己モニタリングによる発音修正効果について−中国語の発音を使用している場合−
村松 由起子(豊橋技術科学大学)
東海地方工学系大学の中国人日本語学習者の発音問題を調査し分類したところ、日本語の発音に中国語の発音を用いる類(以下中国語使用の類)のあることがわかった。「-ien(ピンイン表記)」がその代表であり、「電気」の「電」が中国語となり「ディエンキ」となってしまう。本研究ではこの中国語使用の類について、自己モニタリングによって発音の改善が見られるかを調査し分析した。調査は中国人留学生10名に対して次の手順で行った。1. 日本語文を読み、録音する。2. 録音を聞き、自分の発音上の問題点を抽出する。3. もう一度録音する。4. 録音を聞き、抽出した問題点が改善されたかを確認する。5. 教師による発音指導後、再度録音する。調査の結果、2で問題点が抽出でき、問題を意識化できた場合は、自己修正されやすいことがわかった。また、自己モニタリングの効果が低い学習者でも、教師による指導により改善が見られることがわかった。
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Last-modified: 2015-03-15 (Sun) 02:15:05 (JST) (3501d) by ozeki