基本的な言語処理技術を利用した自由記述式アンケートの回答分析
研究調査に際し、言語学習者へのアンケートを行うことがあるが、自由記述の回答分析は、手作業によるデータの分類・分析が多く、負担が大きい。結果として、恣意的な傾向分析に陥るおそれがあり、なるべく客観的なデータに基づいた上で、傾向を把握する必要がある。
そこで、今回、英語教師に対するビリーフ(=言語学習に関しての個人的な意見や信念)について調査した120名分のアンケートを使用し、回答を電子化した上で、形態素分析を行い、回答に用いられた単語の頻度・単語の共起を抽出した。
「英語母語話者に英語を習うのがなぜ最も良いか」という質問に対する回答を分析した結果、学習者は、「話す・聞く」という2つの行為に対して、英語母語話者への期待を寄せていることがわかった。特に、「発音」という単語の頻度が高く、学習者は母語話者による発音を重視していることもわかった。
本発表では、形態素分析の方法、単語の頻度や単語の共起を求める手順を紹介し、記述式アンケートの基本的な回答分析手法を説明する。
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Last-modified: 2015-03-15 (Sun) 01:49:19 (JST) (2934d) by ゲスト