講演概要
文章を読んで理解するという行為は、熟達した読み手にとっては無意識なまでに順調に遂行されますが、発達途上の読み手にとっては様々な原因でそのプロセスが滞り理解が阻害されます。読解は複雑な認知技能の1つで、言語に関連した様々な技能や知識に支えられているため、つまずきの原因は多様で複雑ですが、そこに関係する要因を探ることは、読解モデルの構築に貢献し教育に示唆を与えます。読解研究の中でcomponent skills approachと呼ばれるものは、読解を支える様々な要素(コンポーネント)を同時に分析して読解力をより総合的に理解しようとする方法です。本講演では、このアプローチとして統合されうる研究を対象にした最近のメタ分析の結果のエッセンスをまとめて報告すると同時に、現在進行中の、日本の中高生を対象とした英語の読解へのコンポーネントアプローチの途中段階での成果を紹介したいと思います。
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Last-modified: 2015-12-07 (Mon) 00:13:56 (JST) (3234d) by kawaguchi