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英語母語話者と学習者の読解における処理単位に関する研究--視線計測による単語の読み飛ばしの観察データに基づいて--
発表概要
人は読解時に一文字ずつ読むのではなく、注視とサッケード(ジャンプ)を繰り返して読み進む。サッケード中は視覚情報は処理されず読み飛ばしが起きる。しかし読み飛ばされた箇所が処理されていないわけではなく、直前の注視の時点で既にそこまで処理されていると考えられる(Rayner, 1998, 2009; Schotter, Angele, & Rayner, 2012)。このサッケードを手がかりとすることで読解時の処理単位を推測することができる。門田(2007)による先駆的な視線計測の観察報告はあるが、L1とL2との直接的な比較は行われていない。
本研究では、英語母語話者と学習者(24名ずつ)とで同じ実験項目を使い視線計測を行い、サッケード時に単語が読み飛ばされる確率と、その単語の頻度・語長・遷移確率との関係を一般化線形混合モデルにより分析した。発表ではその結果を報告し、母語話者と学習者の読解における処理単位の違いと、その処理に影響を及ぼす要因とを考察する。
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Last-modified: 2015-10-24 (Sat) 23:59:48 (JST) (3330d) by ozeki