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L2ライティングにおける統語的複雑さ指標の選択:構成概念妥当性の観点から
発表概要
本発表では,ライティングにおける統語的複雑さの概念に焦点を当て,それを測定する際に用いられる指標の妥当性を検証することを目的とする。これまで用いられてきた代表的な指標は,その指標が適切に学習者の能力を測定出来ているかという構成概念妥当性の観点からはあまり検証されておらず,学習者の習熟度との相関の強さという観点から指標を選択していたに過ぎない。そこで本発表では,大規模な学習者コーパスをもとに,階層的な構成概念モデルに基づいて,これまで使用されてきた統語的複雑さの指標値を対象に偏相関係数を算出し,指標の妥当性について検証する。学習者コーパスは,International Corpus of Learner English Version 2を用いた。指標値の算出には,L2 Syntactic Complexity Analyzerを用いた。算出した指標値をもとに,階層的統語的複雑さの枠組みに則り,構成概念妥当性の観点から妥当性のある指標の提案行う。また,統語的複雑さという構成概念についても議論する。
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Last-modified: 2016-02-20 (Sat) 01:38:45 (JST) (2771d) by kawaguchi