外国語教育研究におけるインタビューデータ分析の手法とパラダイム
学習者や教師の主観に関わるデータの収集が可能なため、外国語教育の研究でもインタビューはよく使われている。インタビューデータの分析手法は多様で、トランスクリプトを切片化することも、全体をひとまとまりとして扱うこともできる。また、語や概念の出現頻度を量的に調べることも、語られている内容を質的に分析することもできる。このような分岐・展開は研究手法の豊潤さの現れでもあるが、一方では各手法の相互関係の複雑さゆえに、誤解や混乱を招くこともある。本発表は、外国語教育の研究でインタビューデータ分析をする際に留意すべき事項を、その研究が依拠するパラダイムを考慮に入れて分類・整理することを目的とした文献研究である。研究参与者の忘却・言語化の困難なタイプの知識・発話に含まれる「虚構」・研究者の見逃しと誤解・研究参与者の隠蔽の5点への対応を、実証主義・ポスト実証主義・批判理論・構成主義の4つのパラダイムから考察する。
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最終更新: 2015-03-15 (日) 02:14:15 (JST) (3330d) by ozeki