発表概要
門田(2015)では、多読や多聴と同様にシャドーイングを通しても語彙や表現が内在化されるとしている。本研究では、英語のシャドーイング活動でコロケーションが偶発的にどの程度記憶されるかを実証的に検証した。実験では、参加した大学生にシャドーイング活動を計10日間(1日約30分)行ってもらった。シャドーイングの各文章にはコロケーションが埋め込まれており、それらには事前調査(本実験とは異なる参加者による)で正答者がいなかったものを用いた。計10日間のシャドーイング活動終了後、事後テストとして、日本語訳をヒントに前述のコロケーションを筆記解答してもらった。結果は、平均で15%程度の正答率であった。また出現頻度による正答率を比較すると、シャドーイング文中に1回しか出現しないコロケーションよりも2回出現するコロケーションのほうが正答率が有意に高かった。加えて、TOEFL-ITPの点数で参加者を上位群と下位群に分けると、上位群のほうが有意に高い正答率であった。発表では、事後インタビューの結果もあわせて、シャドーイング活動を通してのコロケーション学習について議論する。
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最終更新: 2018-11-14 (水) 13:09:44 (JST) (1992d) by kawaguchi