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テキストにおける共起傾向の偏りが学習者のコロケーションの処理に影響するか--コーパスの統計的指標とフレーズ認知課題を用いて-- anchor.png

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発表概要 anchor.png

 第二言語のコロケーションの研究では、学習者のコロケーションの処理に影響を及ぼす要因として、2語の結びつきの強さが検討されてきた。しかしながら、コロケーションの中には順行と逆行で遷移確率が大きく違うなどという特徴的な共起傾向を持つものがあることは知られており、このようなコロケーションでは、各語間の心理的連想関係に強弱の差があると論じている研究もある。本研究では基礎的な試みとして、英語の名詞and名詞フレーズを取り上げ、テキスト中の共起傾向の偏りと項目の提示順序コロケーションの処理時間に影響を及ぼす要因になるかを検証した。

 材料は、BNCから遷移確率の差に基づいた指標を用いて抽出し、共起傾向に偏りのない項目、偏りのある項目を20個ずつ選定した。実験では、24名の比較的高熟達度の英語学習者に、偏りのない/偏りのある項目毎に正順序/逆順序で提示するフレーズ認知課題を行い、反応時間を計測した。

 2×2のANOVAの結果では、どちらの項目も順序間で平均反応時間(偏りなし・正順 1212ms.; 偏りなし・逆順 1266ms.; 偏りあり・正順1331ms.; 偏りあり・逆順 1343ms.)の差が有意ではなく、高熟達度の学習者でも共起傾向の偏りといった情報には鈍感であると考えられる。発表では、他の要因の影響、教育的示唆なども検討する。

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第78回支部研究大会


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Last-modified: 2015-11-01 (Sun) 11:22:51 (JST) (3331d) by ozeki
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