発表概要
プロソディ情報は,聞き手が統語構造を把握する際の手がかりになるといわれている。本研究は,文構造の違いにより,学習者の統語構造の把握のためのプロソディの使用には差がみられるのを明らかにすること目的とする。プロソディ情報のみの影響を測定するため,統語的一時曖昧文の一部を音声提示する手法を用いて,日本語を第一言語とする英語学習者(N = 25)を対象に予備実験を行った。統語的一時曖昧文として,後期閉鎖節/早期閉鎖節文のペア(k = 20),プロソディにより主語が異なる文ペア(k = 20)を用い,実験参与者は統語的一時曖昧文の一部が音声提示され,ペアのうちいずれの文が発話されているかを選択する課題が与えられた。結果,学習者は音声受容の早い段階でプロソディを用いて統語構造を予測することが示された。また,文構造により,プロソディの影響には差がみられることが示された。
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最終更新: 2015-10-27 (火) 01:30:52 (JST) (3066d) by kawaguchi