産出過程情報を付与した学習者コーパス構築の試み
松野 和子(三重大学)・阪上 辰也(名古屋大学)・森田 光宏(山形大学)・村尾 玲美(早稲田大学)
学習者コーパスを用いたライティング研究を通して、日本人英語学習者によって産出された英文に共通する特徴や誤りが明らかになってきている。しかしながら、コーパスは、最終的に完成された文章を収集したデータであるため、どのような過程を経て文章が完成したかについて分析することができない。
本研究は、ライティングの産出過程を量的に分析するための一方法として、コーパスに産出過程の情報を付与することを提案する。本研究では、文章を作成する際に産出されたすべての文字や削除されたすべての文字を時間軸に沿って逐次的に記録できるシステムを開発した。また、本システムは、英文作成者が一文字を産出するごとに、その一文字を産出するのにかかった時間をミリ秒単位で記録する。
本発表では、システムの概要や、システムにより記録されたデータ(=産出過程情報を付与したコーパス)とその分析例を紹介する。
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Last-modified: 2015-03-15 (Sun) 01:57:35 (JST) (3562d) by ゲスト