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第二言語としての英語における単純形副詞のオンライン処理:自己ペース読み課題を用いた予備的検討
発表概要
現代英語における副詞は,一般的な場合,形容詞の語形に対して接辞-lyを付すことによって派生する。しかし一部の副詞は形容詞の語形のまま副詞として扱われる。これを単純形副詞(flat adverb)と呼ぶ。この現象は,句の慣習性(テキスト的関連性),社会言語学的知識,機能範疇の語彙的表象,そして統語解析の選好性,といった要因が複雑に交錯するため,文処理研究の好例となり得よう。しかしながら,第二言語における文レベルの理解において単純形副詞がどのように処理されるかについて,実証的調査は管見の限り無い。
そこで,本研究は日本語を母語とする26人の高熟達度英語学習者を対象に,自己ペース読み課題(移動窓式・文提示・単語単位)を行った。刺激は10種の副詞であり,同副詞に対して二条件(単純形・ly派生形)を設けて,それぞれの読解時間を比較した。
平均差の検定,および再標本化法を用いた区間推定の結果,全体的な傾向としては二条件の読解時間に差が見られなかったが,種々の副詞によって結果が異なることが示された。発表では種々の副詞ごとの結果を上記の要因との連関の中で議論する。
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Last-modified: 2013-10-20 (Sun) 10:37:31 (JST) (4005d) by ozeki