発表概要
英語は単語レベルのアクセントよりも文レベルのストレスを優先するのに対して、日本語と中国語は文レベルのプロソディよりも単語レベルのピッチ・アクセント及び音調変化が顕著であると言われる。本研究では中国人および日本人英語学習者が、意味的統語的に曖昧な文を発話する際に、英語の文プロソディを利用して曖昧性を解消することができるかについて調査を行った。非英語専攻の日本語話者10人および中国語話者12人が実験に参加し、プロソディによって意味と統語が変化する4種類の文ペアを読み上げた。曖昧性が解消されているかについて英語の専門家2名で採点し、母語と文の種類がプロソディ生成に影響を与えるか分析したところ、両要因の主効果は有意ではなく、交互作用も見られなかった。中国人、日本人学習者ともに正答率が低かったことから、意味的統語的曖昧性の解消のためにプロソディを利用する意識を高める必要があることが示唆された。
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Last-modified: 2013-11-11 (Mon) 17:04:30 (JST) (4113d) by ozeki