「英語の強弱アクセントの知覚:その語彙力と聴解能力への影響」
- 講師:玉岡 賀津雄(名古屋大学)
- 報告:石川 有香
- 参加者数:35名
- 概要:英単語のアクセントに対する知覚テストを行い、正答率と正答速度を基準に、学習者のアクセント知覚能力を測定した場合、この能力は、語彙テストによって測定された語彙力、および、総合的な聴解テストによって測定された聴解能力に、どのような影響を与えているだろうか。構造方程式モデリングを行ったところ、標準的な日本人大学生を対象に行った実験では、アクセント知覚能力は、学習者の語彙力にも聴解能力にもほとんど影響を及ぼしていないことが明らかにされた。ここから、日本人大学生は英語のアクセント知識を脳内辞書に格納していないのではないかと推測する。母語話者は、誤ったアクセントでも理解に至る柔軟性を備えているという研究も指摘した上で、それでも、なお、外国語学習においては、特定の音声学習モデルを設定し、アクセントを含めた音韻練習を徹底して行い、音声知覚の自動化を促す重要性を説く。
- 会場の様子:講演後の質疑応答では、今後の研究の方向性や研究手法の発展的応用の可能性について活発な意見が交わされた。英語教育、日本語教育を専攻する大学院生も参加し、講師の最新の研究を熱心に聞き入っていた。
- 記録動画: (let.lang.nagoya-u.ac.jp)
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Last-modified: 2014-05-28 (Wed) 14:10:40 (JST) (3767d) by ozeki